「アメニティドームMとエントリーパックTTってどっちを選べばいいの?」
どちらもスノーピークが誇る大人気のエントリーモデルですが、キャンプ未経験の方や始めたばかりの方だと
- 選び方がよく分からない、、、
- 実際の使用感ってどう違う?
- 自分にはどっちがおすすめ?
という悩みも出てくると思います
これまでは「タープがセットになっているかどうか」が大きな違いでしたが、今はアメニティドームMにもタープセットが登場
どちらもタープ付きで選べるようになった今、違いはもっと別のところにあります
それはテント本体そのもののスタイルと使い勝手の違いです
この記事では、両モデルを実際に使っている僕たちが、アメニティドームMとエントリーパックTTを徹底比較し、
- とにかく設営が簡単な方が良い人はアメニティドームM
- バリエーション豊かな使い方がしたい人はエントリーパックTT
というように、テントに求める要素に合わせてどちらがおすすめか分かりやすく解説していきます
初テント選びで後悔したくない初心者の方はぜひ参考にしてください!
【結論】簡単設営がいいならアメニティドームM・キャンプスタイルに合わせて柔軟に使いたいならエントリーパックTT
早速結論からお伝えすると、アメニティドームMとエントリーパックTTの選び方のポイントはここです
- 設営の簡単さを重視する人:アメニティドームM
- 使い方の自由度を重視する人:エントリーパックTT
もちろん、アメニティドームMとエントリーパックTTには、「設営のしやすさ」や「テントの使い方のバリエーション」以外にもいくつか違いがあります
ただ、実際に使ってみて一番はっきり差を感じたのがこの2点だったので、まずはここを中心に比較して、その後にそれ以外の違いを紹介していきます
圧倒的に設営しやすいアメニティドームM

エントリーパックTTよりもアメニティドームMの方が魅力的なポイントは、設営がめちゃくちゃ簡単なところです
僕たちの初テントはエントリーパックTTなので、設営はもちろん慣れています
そんな僕たちですら、初めてアメニティドームMでキャンプした時に

あ、こっちの方が全然たてやすい
って感じたくらい設営のしやすさには差があります
エントリーパックTTよりも設営のしやすいと感じたポイントは次の2つです
- フレームにインナーテントのピンを差し込みやすい
- インナーテントが自立するから設営時に余裕が生まれる
余計な力やコツ要らずで余裕を持って設営できる
まずフレームへのピンの差し込みやすさです
1本目のフレームにピンを差し込んだ瞬間



お、エントリーパックTTよりもスッと入るなぁ
と感じました
エントリーパックTTはそれなりに力を入れないとピンを差し込めないので、この違いは大きいと実際に使って感じました
続いてインナーテントの自立です
フレームを2本スリーブに通してピンを差したら自立してくれるので「バランスが崩れる前に早くペグを打たなきゃ」という焦りがなくなります
エントリーパックTTはトンネル型(イモムシ型、かまぼこ型とも言われます)なので、ペグを打たないとテントが自立しません
慣れれば設営手順もスマートになって焦らなくなりますが、テント設営のわずらわしさは最初からない方がいいと思います
なので、設営のしやすさはアメニティドームMに軍配です
シェルターとしても使えるエントリーパックTT


アメニティドームにはないエントリーパックTTの特徴は、インナーテントを外せばシェルターとして使えるところです
タープのような開放感は残しつつ、側面と天井を180度しっかりカバーしてくれるので、遮光性・防風性にも優れています
シェルターとして使った時のバリエーション
シェルターとして使うと
- コットとローチェアだけ入れて簡単おこもりスタイル
- 日中はリビングとして使って夜にサッとインナーテントを設営
- プライベート感のあるリビングで長めのデイキャンプも
という感じで、エントリーパックTT1つで複数のキャンプスタイルを楽しめます
別のテントを追加で買ったとしても、リビングとしての活躍してもらえます



僕たちはアメニティドームMを寝室にして、エントリーパックTTのシェルターをリビングにするって感じで使ったりもしてます
ずっと活躍の場があるのは嬉しいですよね
アメニティドームMとエントリーパックTTのスペック比較
ここまで僕たちが考える最大の違いをお伝えしましたが、それ以外にも異なる点はいくつかあります
まずは基本的なスペックの違いをみていきましょう
項目 | エントリーパックTT | アメニティドームM タープパック |
---|---|---|
セット内容 | トンネル型テント タープ | ドーム型テント タープ グランドシート インナーマット |
収容人数 | 3〜4名 | 3~5名 |
重量 | テント7.9kg タープ7.9kg | テント8.0 kg タープ7.9kg |
収納サイズ | テント 66×25×25(h)cm タープ 80×17×19(h)cm | テント 74×22×25(h)cm タープ 80×17×19(h)cm |
テント面積 | 62,700㎠(220×285cm) | 70,225㎠(265×265cm) |
室内高 | 150cm | 150cm |
素材 | ポリエステル | 通常カラー:ポリエステル アイボリー:難燃性ポリエステル |
糸の太さ | フライシート:75デニール インナーテント:68デニール インナーテントの底:210デニール タープ:210デニール | フライシート:75デニール インナーテント:68デニール インナーの底:210デニール タープ:210デニール |
織り方 | フライシート:タフタ(平織り) インナーテント:タフタ(平織り) インナーテントの底:オックス(変化平織り) タープ:オックス(変化平織り) | フライシート:タフタ(平織り) インナーテント:タフタ(平織り) インナーテントの底:オックス(変化平織り) タープ:オックス(変化平織り) |
耐水圧 | 1,800mm(最低保証値) | 1,800 mm (最低保証値) |
PUコーティング | あり | あり |
UVカット加工 | フライシート:あり | フライシート:あり |
撥水加工 | フライシート:あり タープ:あり | フライシート:あり タープ:あり |
ザッとまとめるとこんな感じです
この中から「この違いは大きいな」と感じたのは次の3つです
- テントの構造の違い【ドーム型とトンネル型】
- 前室の形の違い【斜めと真っ直ぐ】
- テントの面積の違い【70,225㎠と62,700㎠】
それぞれ掘り下げて見ていきましょう!
テントの構造の違い【ドーム型とトンネル型】
アメニティドームMの設営のしやすさでもお伝えした内容ですが、こちらではよりテントの構造の違いに注目してお伝えします
ドーム型のアメニティドームM
アメニティドームMはドーム型の中でも、Xキャノピー型と呼ばれる構造をしています


テントの対角線上を結ぶ2本の交差フレームと、前室を作るためのフレームの1本の合計3本のフレームでテントを支える構造です
ドーム型(Xキャノピー型)のメリットは、先ほどお伝えした「ペグを使わなくても自立する設営のしやすさ」だけではありません
- 交差する2本のフレームのおかげで剛性が高く安定感がある
- 風を分散させる構造のため耐風性が高い
といった特徴も備えており、初めてのテントとしても安心感があります
また、アメニティドームMは、あえて室内高を150cmに抑えることで、耐風性をより高めた設計になっています
風の強いキャンプ場でも安心して使える、よく考えられた構造ですね
トンネル型のエントリーパックTT
エントリーパックTTのテント「ヴォールト」はトンネル型のテントで、フレームの構造はアーチフレーム型です
トンネル型のテントの一番のメリットは、先ほどお伝えした「シェルター利用できる拡張性の高さ」です
シェルター利用は今回比較しているアメニティドームでは絶対にできない使い方なので、明確な違いとして挙げられるでしょう!
トンネル型のテントは慣れれば設営もスムーズに出来ます
その理由は、フレームを平行に通すだけのシンプルな構造なので、設営手順を直感的に理解しやすいためです
ドーム型よりもシンプルなので、慣れればスピーディーに設営できるようになります



とはいえ、エントリーパックTTでキャンプを始めて6年間の僕らでも、アメニティドームMの方が設営しやすかったと感じました
前室の形の違い【斜めと真っ直ぐ】
続いては前室の形の違いです
アメニティドームは斜め、エントリーパックTTは真っ直ぐの形をしています
この形状の違いが前室の使いやすさに差を生み出しています
前室はエントリーパックTTの方が使いやすい


先に形の違いが生み出す使いやすさの差についてお伝えします
両方持っている上でお伝えすると、前室は真っ直ぐな形をしているエントリーパックTTの方が使いやすいと感じました
その理由は、前室に物を置くときに斜めよりも真っ直ぐの方が物のレイアウトがしやすいからです
僕たちは前室を、外で使っていたギアや荷物を寝るときにしまっておくスペースとして活用することが多いです
ソファやラック、キャリーワゴンなど、結構大きくてスペースを取るギアをしまうのですが、これのレイアウトは形が真っ直ぐなエントリーパックTTの前室の方がやりやすかったです
では、ここからはそれぞれの前室の形の違いを説明していきます
アメニティドームの斜め前室


まずアメニティドームMですが、画像の通り斜めになっているのが分かります
形が真っ直ぐなエントリーパックTTに比べると荷物のレイアウトがしづらいというデメリットはありますが、それだけでなくメリットも存在します
それが下の2つです
- 前に出ているフライシートが目隠しになってくれる
- サイドパネルの幅がエントリーパックTTよりも広く荷物の出し入れがしやすい
前に出ているフライシートが目隠しになってくれる


画像のオレンジ色の線で囲んだフライシートが前に出ていると思いますが、これが簡易的な目隠しになってくれます
この目隠し、隣のキャンパーさんとの距離が近くなってしまうキャンプ場で活躍してくれます
隣のサイトをジロジロ見るキャンパーさんには出会ったことがないですが、遮蔽物がないとソワソワしてしまうことってありませんか?
僕たちは割とこのタイプなんですが、このフライシートがあると、車ガードと合わせて左右両方に目隠しを作れるので結構安心できます
サイドパネルの幅がエントリーパックTTよりも広く荷物の出し入れがしやすい
次はサイドパネルの幅がエントリーパックよりも広くて荷物の出し入れがしやすいことです
基本的に、荷物の出し入れの際にフロントパネルを開けることが多いためあまり出番はありませんが、サイドパネルを使う場合には開口部が広いので、エントリーパックTTよりもスムーズに出し入れできます
エントリーパックTTの真っ直ぐ前室


続いてエントリーパックTTです
アメニティドームMに比べて前室が真っ直ぐになっていると思います
真っ直ぐな前室のメリットは、やはり夜に荷物やギアをしまう際にレイアウトしやすいところです
配置を考えやすい形状はキャンプで重宝する
なにかと物を出し入れしたり運んだり置いたりするキャンプにおいて、配置レイアウトしやすい空間が使い勝手がいいです


こんな感じでコールマンのアウトドアワゴンを置いたり、画像には写っていませんが2人がけのベンチや三段ラックを置いたりしています
テントの面積の違い【70,225㎠と62,700㎠】
次はテントの面積の違いです
それぞれ
- アメニティドームM:70,225㎠ = 約 4.34畳
- エントリーパックTT:62,700㎠ = 約 3.87畳
という感じで、アメニティドームMの方が0.5畳広いです
実際、僕たちが初めてアメニティドームMを使ったとき、エントリーパックTTよりも広く感じました
0.5畳という数値以上にアメニティドームMの方が広く感じたのですが、その理由はテントの形状の違いにもあります
アメニティドームMは正方形、エントリーパックTTは台形なのですが、人は台形よりも正方形の方が空間を広く感じやすいんです
心理的に広く感じやすい正方形のアメニティドームM


正方形の空間の方が広く感じる理由は、視界の広がり方にあります
正方形のアメニティドームMは視線を動かしたときに四方の距離感が均等で、奥行きも幅も同じくらい意識できます
そのため、真ん中にいるときに「空間全体が使える感」が強いんです
アスペクト比、という単語は見聞きしたことがある方も多いと思いますが、この感覚もアスペクト比効果と呼ばれます
まさしく、部屋や空間の縦横比によって「広さの感じ方」が変わる現象のことです
縦横比が1:1に近いほど均等に視線が広がりやすく、広く感じるんです
なので、一辺の長さに差がある台形のエントリーパックTTよりもアメニティドームMの方が実際の面積差よりも広く感じるんですね
ちなみに、正方形は角と角を合わせやすいので、撤収時にテントをたたみやすいです
【まとめ】アメニティドームM・エントリーパックTTの違いとおすすめの人
ここまでアメニティドームMとエントリーパックTTの違いを紹介してきましたが、改めてまとめてみるとこんな感じになります
比較項目 | おすすめテント |
設営の簡単さ | アメニティドームM |
テント単体の使用バリエーションの多さ | エントリーパックTT |
前室の使いやすさ | エントリーパックTT |
テントの広さ | アメニティドームM |
比較してきた違いを全て考慮すると
設営が簡単でテントの中が広い方がいい人はアメニティドームM
用途が多くて前室が使いやすい方がいい人はエントリーパックTT
という感じになります
金額はアメニティドームM(タープセット)の方が高いですが、こちらにはグランドシートとインナーマットもついています
エントリーパックTTに純正のグランドシートとインナーマットを追加するとほぼ同額くらいになるので、値段はトントンという認識で問題ないです
自分にはこっちの方が合ってる!
と思える方を選んでください
それぞれのテントのメリットデメリットをもう少し詳しく知ってから決めたいなぁ
という方は、レビューもしているので参考にしてみてください!




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